事例

CASE 02

現物だけ図面なしの部品製作

柏木鉄工はお客様の様々なご相談やご依頼などを、もてる知識や経験、能力を活かしてできる限りお応えする会社です。その事例をお伝えします。

どのようなご相談だったか教えてください。

古くから利用している設備、機械装置の部品が壊れて動かなくなってしまうということはよくあります。ご相談をくださった会社さんは壊れた部品は特定ができているので手配したいが、メーカーの会社がすでになくなっており、手に入れることができないとのことでした。

工作機械などは部品ひとつ故障してしまうと、機械自体が動かなくなってしまうことが多々あります。今回の場合、部品の手配はできない状況で、メーカーの組み立て図はあるものの、部品図はない状態でしたので、部品を新たに作るにしても、設計図や図面を元にした製作をすることができずお困りということでした。

どのような部品だったのでしょうか?

扇風機の羽のような部品で、送風機のようなものでした。直径が1.6メートルくらいの大きなもので、汎用品などの部品では賄えないサイズのものでした。同じものだけでなく似たようなものを用意することもできない状況でしたので、新たに作る必要がありました。

図面がないものをどうやって作られたのですか?

現物から同等のものを製作するしかない状態でしたので、まずはお客様のもとへ行きました。壊れてしまった部品ですが、部品自体はあるので、その部品を見てスケッチしたり3次元の測定器で測定をしたりしてCADをゼロから起こしました。

対応するなかで難しかったことなどはありましたか。

この部品は寸法公差が厳しい物だったので、そちらの対応のために現地に何度か伺って相談したり、テストしたり、採寸を改めてし直したりなどを繰り返しました。あとは、もともとの部品にあった問題点や使い勝手、性能なども新しく作る部品で解決できないかなどの検討もしました。ご相談いただくケースによっては、同等品の製作だけでなく、改善した部品を提供できる場合があります。

お客様も喜ばれたのではないでしょうか?

柏木鉄工で起こしたデータをもとに部品の製作をおこなって無事に機械が動作するようになりました。ご相談いただいた部品はメーカーに在庫があるうちは購入をしていたとのことでしたが、柏木鉄工で製作した部品は購入していたときのおよそ半値くらいのコストになったとのことでした。手に入らない部品が用意できたということもお喜びいただいたのですが、コスト削減にもつながってそちらもお喜びいただきました。

お客様へのメッセージがあれば教えてください。

部品の製作はもちろん図面やCADなどのデータがあるのが一番良いのですが、古い工作機械だったり専用の装置などの場合、そういったものがない場合も多いと思います。部品にもよりますが現物から図面やCADを起こして製作することも可能です。また、こういった相談は専門性が高く、商社さまやその営業担当ではわからないことも多いと思いますので、お困りのことがあれば、お気軽にお声がけください。